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読書記録です。 書評というには大雑把、本人ですら読み返してどんな本だったか思い出せないかもしれないような、そんな記録(笑)

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心臓と左手 座間味くんの推理(石持 浅海)

光文社 カッパ・ノベルス 2007年

11年前に起こったハイジャック事件の人質だった聖子は、小学6年生となり、那覇空港で命の恩人と再会を果たす。そこで明かされる思わぬ事実とは…。「月の扉」事件のその後を描く。座間味くんが活躍する7編を収録。


「月の扉」読んだんですけど昔過ぎて、あれやこれやとごちゃ混ぜな記憶です。
…まあ、いいか…。
とはいえ、あれを読んだ後覚えているうちに読むことをオススメします。
短編なのだけど、いちいち過去の事件が蒸し返されるので(雑誌掲載時にはいちいち書いておかないとな、という配慮なのでしょうが)、覚えてない身としてはなんとも居心地が悪い。
とはいえ、そこを除いてしまえば、最終話以外は問題なく読める。

事件で関わりのあった、民間人と警察がある日再会をして、とりとめなく既に終わった事件の話をしながら食事をする。しかし、警察が既に終わったものとして片付けたそれらの事件も、彼の推理にかかればまだ続きがあるのだ。
という感じの安楽椅子探偵もの。
読みやすいと思われる。

一箇所だけ(おそらく一箇所)、地の分で「座間味くん」と書かれているが、あとは「彼」表記。ちなみに「座間味くん」は、そう呼ばれていただけの名称らしい。←だから覚えてない。

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人形の部屋(門井 慶喜)

東京創元社 ミステリ・フロンティア 2007年

八駒家に持ち込まれたプラスチックの箱の中身は、舞台装置と少女の人形。しかし少女の左足のつま先は粉々になっていた…。きっかけは小さな謎でも、それは八駒家の食卓の上で壮大なペダントリに発展する。父娘の謎解き連作集。


いろいろ疑問が残ったまま(なぜ父親は仕事を辞めたのか等)ではあるが、作品自体はまあまあ面白かったかと。
薀蓄好きな父親が持ち込まれた謎を娘と解いていく。と書くとちょっと違うのか。娘との交流が謎によってもたらされているわけだけれど。

微妙に不器用で、だけども温かい家庭の感じがいい。思春期の娘と父親はなにかしらギクシャクするものだろうな、みたいな。

謎に関しても、なかなか面白い。

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平成関東大震災 いつか来るとは知っていたが今日来るとは思わなかった(福井 晴敏)

講談社 2007年

サラリーマン西谷久太郎を突如襲った大地震。震源は東京湾北部、マグニチュード7.3。高層ビルのエレベーターからようやく脱出した西谷が目にしたものは…。リアルなデータと情報を満載した実用的シミュレーション小説。


「ニシタニ」さんだけども、同行してくる青年甲斐節男には「サイヤク」さん、と呼ばれる。なぜなら甲斐もまた「カイセツ」だからだ。安易だけどぴったりなネーミング(笑)

タイトルどおり、関東地方を大地震が襲うわけです。新宿都庁にいた西谷は墨田区の自宅を目指す。家族とそして新築の家がそこにあるから。
交通網は分断され、地図と土地勘を頼りに歩いて家を目指す。途中にはモクミツ(木造住宅密集地?)地域があり、火災が起きていたり、瓦礫に人が埋まっていたり。

シミュレーションなので、章の合間合間に解説が入りますが(というか、章の中にも甲斐節男の解説が入っているw)、いろいろと考えさせられますね。


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ブックストア・ウォーズ(蒼野 圭)

新潮社 2007年

27歳の新婚書店員と、40歳の女性店長が、職場の危機に立ち上がる。メッチャ元気でウルトラ・リアル。ワーキングガール小説に傑作誕生。

前半は主役二人がどちらも厭なキャラクターで、どうしたものか、これは読むのがつらいんじゃなかろうか、と思ったのだけれど、我慢して読み進めていくと面白くなってきた。
無理に表現してみるならば『県庁の星』書店バージョン、みたいなものだろうか。そりの合わない人間同士が力をあわせざるを得ない展開に巻き込まれ、周囲を巻き込みながらやがて分かり合っていく。
もっとも、これがあれの二番煎じというわけではないのであしからず。

前述のとおり、嫌悪感も感じたりするのだけれど(主役以外にも)、それも込みでぐいぐい読めて面白かった。

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いつかマのつく夕暮れに!(喬林 知)

角川書店 角川ビーンズ文庫 2003年

捕まっちゃって大ピーンチ!なおれ・渋谷有利(職業:魔王)は、なにかの手違いでこっちに流れついた親友の村田健と一緒に、魔族と敵対する人間たちの国シマロンを横断することになってしまった!頼みの綱の臣下たちはといえば、王佐がおキク人形と雪男に分離し、長男は赤のアニシナに振り回され、三男は婚約者を捜して三千里、それから次男は…きっと絶対、どこかで生きてるはずで…。痛快ファンタジー、怒涛の急展開。


あとでまとめて書くと、どの間がどの話だったのか曖昧でいかん…。
だんだんとシリアス展開になっていってる。
次辺りで村田の正体が明かされるんだっけ…?

再読なのである程度は覚えているものの、結構うろ覚え。

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きっとマのつく陽が昇る!(喬林 知)

角川書店 角川ビーンズ文庫 2002年

真夏の海でアルバイト中、またまた流されて真魔国にたどりついた毎度おなじみ、おれ・渋谷有利の職業は魔王。ところが出迎えてくれたコンラッドたちの様子が変だ。どうやら今、こっちの世界では大変なことが起こっていて、俺が喚ばれたのもその陰謀によるものらしい。―なんて言ってるうちに、おれは敵国のどまんなかに転送されてしまった!おいおい、笑えなくなってきたぞ!?痛快ファンタジー、驚愕の新展開。


ああ、モウシリアス展開なんだっけ、と記憶以上に早い巻からこんなことになってたんだなぁと思ったけど、割と既に巻数いってたw
コンラッドがなぁ…。

ところで、あとがきの例のあれ、結局その後どうなったんですかね…?
うちには音沙汰がないんですが、私の手落ちなのか、あちらがとうに忘却しているのか、どっちなんだ?

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閣下とマのつくトサ日記!?(喬林 知)

角川書店 角川ビーンズ文庫 2002年

魔王ユーリ陛下に超絶熱烈忠誠を誓う王佐・ギュンター閣下。彼が妄想の暴走にまかせて書きためた「陛下ラブラブ日記」の評判が口コミで広がり、ついには真魔国の出版社が本にしたいと申し入れてきた!敏腕編集者の求めに応じ、日記からめぼしいネタを拾ううちに、陛下と三男のこんな話や、長男と赤い悪魔のそんな話、ついには次男のあんな過去まで飛び出して…!?抱腹絶倒ハイテンション・ファンタジー、捨て身の特別編。
 

ええとー。再読。

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明日はマのつく風が吹く(喬林 知)

角川書店 角川ビーンズ文庫 2002年

16歳の誕生日を目前に、元の世界に帰れなくなったおれ、渋谷有利。家族の顔を思い出すとちょっと胸が痛いけど、過保護で優秀な臣下たちに囲まれて、なんとか魔王業を続けている。しかし、真魔国でそれなりに平和な日々は「魔王様のご落胤」を名乗る少女の登場でうち破られた。…ところでさ、ゴラクインってなに。えっ隠し子?誰の。―はぁ?おれのぉ!?噂のハイテンション・ファンタジー、やけのやんぱち第4弾。


このあたりはまだノンビリ魔王な感じだよね。

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泳げ、唐獅子牡丹(菊池 幸見)

祥伝社 2003年

唐獅子牡丹のモンモンを持つ若き組長、ひょんなことからフルボディの水着で対抗試合に出ることになるが…。愉快痛快のユーモア小説。


世の中、刺青不可な水の世界は多いけれど、こんなに堂々とそこに飛び込むとかえって清々しいというか。
いちおうフルボディの水着で隠してはいるけれど。

キャラクターが立っていると思う。なかなか面白かった。
うっかりファンタジー混ざってるのもご愛嬌だと思うし。

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ちいさなおはなし(新井 素子)

集英社 2007年


新井素子ってこんな感じだったかなぁ?という気はしなくもない。
イメージもう少し毒があって、ピリッとして、でもほのぼのしてる、みたいなままで止まってるせいかもしれないけど。
童話風味でほのぼの感を出しつつ、皮肉めかせてる、というのはなくもないけど。

短編だからかしらん。
嫌いじゃないけど、後は引かない感じ。

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草原の勇者 フェンネル大陸 真勇伝(高里 椎奈)

講談社 講談社ノベルス 2008年

国王の悪政が人を石に変える呪いを呼び、民衆が死の恐怖にあえぐ国リムナンテス。旅の途中の少女フェンとテオ、サチは誘拐されるが如く強制的に傭兵として雇われ革命に参加するものの、その敵は思いもよらぬ者たちであった。


新章突入。
言っていいですか。レギュラー以外の既出の人物が分かりません(笑)
そして、レギュラーのこれまでの軌跡も曖昧です。だーめじゃーん…。
そういうの全部ひっくるめて無視すれば一応の流れは読めます。

今回は邪智暴虐(ばーい、走れメロスww)な王の悪政を正すため立ち上がった勇者ご一行と、彼らを排除しようとするならず者の集まり。で、フェンたちは後者。一応。
しかし、その裏にはまだ何か…。

という辺りの流れを理解しておけばw

このシリーズは嫌いじゃないけど、なんとなく読みにくい感がある。フェンの成長していく姿の真摯さは可愛いけれど、時折見せる虚みたいなものがちらほら見えるのと似たような据わりの悪さというか。
主人公のふらつきが文章にも表れて掴みにくい感じがするのかもしれない。

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舞田ひとみ11歳、ダンスときどき探偵(歌野 晶午)

光文社 カッパ・ノベルス 2007年

舞田歳三は浜倉中央署の刑事だ。難事件の捜査の合間を縫って姪のひとみをかわいがる歳三だが、彼女のふとした言動が事件解決のヒントになったりもして…。ちょっと生意気でかわいらしい少女と、難事件を巧みに描く短編集。


ひとみが探偵、というわけではないらしい(笑)
あるいはひとみがとてつもなく切れ者で、どっかの元高校生の少年探偵と中年探偵みたいに、さりげなくリードしていってるというオチがあるのかもしれないけど。←あっちは概ね思惑が外れるけどね。

小学生の何気ない日常と、刑事が出くわす難事件との間にあるわずかなリンクや、わずかな符牒。そういうものが上手く描かれてるというか。

読みやすいと思う。最後の最後で、そんな展開が待っていて、しかもそこに至る経緯が曖昧なので、もしかすると続きが出るのかもなと思ったりするけど、とりあえず、短編だったし、今後長編で出たとしてもその辺は深く考えなくていいのかもしれない。



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十二の嘘と十二の真実(あさの あつこ)

徳間書店 2007年

王妃に仕える侍女ツルと、小さな街に住む現代の老女の謎とは? 怖いけれど哀しい、おぞましいけれど面白い。中世の王国の物語と、現代の恐怖譚のつづれ織り。表題作のほか「崖の上」を収録。


二つの世界を混ぜ合わせる理由がイマイチ分からないというか、ツルという女で繋がっているのは分かるんだけど、あえて混ぜなくてもいいというか。
でも、現代の方は面白かった。おばあさんの騙り口調で話が進むんだけど、こういうの嫌いじゃないし、話の内容も好み。
中世の方も面白くないことはないんだけど、冒頭のあれが一体どこをどう廻ってそこに行くのか、その辺が弱いかな。そしてそれが現代版へと続くところも。
そんなわけでオチはイマイチ唐突な感じがするんだけど、伝奇小説だからこんなものかな、という考え方をするならばまあ許容範囲。


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雲の上の青い空(青井 夏海)

PHP研究所 2007年

仕事が休みの日に、友人の代わりに「交通安全の旗持ち」をする
ことになった元探偵の宅配便ドライバー寺坂脩二。そこで彼は、登校班から一人
遅れて歩く女の子を見かける。後日、町内で配送車にガムをくっつけるというイ
タズラが続いていたが、「その犯人を捕まえた」という同僚の配送車から引きず
り降ろされたのは、あの時の一人ぼっちで登校していた女の子だった!?----(第
一話・みどりのおじさん)
ほか、忽然と姿を消した銀幕のスター、ひきこもりの青年など、宅配便ドライ
バー寺坂脩二が配達先で遭遇する5つの物語を収録。
人がいて、街ができ、それぞれの暮らしがある。その暮らしの中で、ささいな
気持ちのすれ違いに悩み、互いに傷つく人たち。心が曇る日があっても大丈夫。
真実を見つめる素直な瞳があれば、いつだって青空は広がっている!
日常の謎を描く名手があなたに贈るハートウォーミング・ミステリ。



いわゆる日常ミステリ。
読みやすいと思う。そういや、配送業のドライバーが探偵役ってどっかでも、と思ったら、坂木司でした。まあ、置いといて。

結局後日談としてはどうなったのかなぁ、と思うところもちらほらあるけど(フリーライターとか届いてない荷物とか)本筋とは関係ないというか、瑣末事だと思えばいいのかも。気になるけど(笑)
主人公の年齢が今一歩掴めないけど、40代か50代なんだよね?イメージもう少し若い…。

それはさておき、割と面白く読めるかと。

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今夜はマのつく大脱走(喬林 知)

角川書店 角川ビーンズ文庫 2001年

先日ひょっこり魔王に就任しちゃったおれ、渋谷有利。水族館でイルカちゃんと握手!しながら水に落ちたおれは、そのまま真魔国へと逆戻り。今度は魔王だけが吹けるという至宝・嵐を呼ぶ「魔笛」の行方を追うことに!?…ま、それはともかく問題は、指名手配の駆け落ちカップルになっちゃったおれとグウェンダル(趣味・あみぐるみ)の行く末だよな…。抱腹絶倒ハイテンション・ファンタジー、まさかの第3弾。

やっぱり再読。あとで記述。

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今度はマのつく最終兵器(喬林 知)

角川書店 角川ビーンズ文庫 2001年

このたびうっかり魔王に就任しちゃったおれ、渋谷有利。こっちの世界に戻って安心したのも束の間、ふたたび素っ裸で銭湯から異世界へGO!しちゃったおれは、魔王のステイタスを上げる最終兵器―魔剣モルギフを探す旅に出るハメに。名付親のコンラッド、婚約者のヴォルフラム(82歳・♂)と一緒の優雅な船旅に…なるわきゃねーだろ!どーするよ、おい!!抱腹絶倒ハイテンション・ファンタジー第2弾。

再読。知人に貸していたのが戻ってきたのでとりあえず再読。あとは後日記述予定。

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今日からマのつく自由業(喬林 知)

角川書店 角川ビーンズ文庫 2001年

正義感と負けん気が人一倍つよいおれ、渋谷有利・15歳。ある日、ヤンキー高校生にからまれたメガネくんを助けて返り討ちに遭い、公園のトイレに連れこまれた末に便器に顔を―と思ったら、ナゼかいきなり水流にのまれ、欧風異世界にたどりついてしまった!おまけにどーゆーワケか、そこの住人達の様子がおかしい。なんなの、その冷たい目は!?抱腹絶倒のハイテンション・ファンタジー、只今参上。


再読。知人に貸していたのが戻ってきたのでとりあえず再読。あとは後日記述予定。
・・・ていうか、新刊が出てたみたいだけど、あれ・・・買ってたっけ・・・?

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ストーミー・ブルー(鯨 洋一郎)

スコラ 1996年

美貌の人妻に鏡の中の悪魔がささやく。警視庁嘱託精神科医・霧替浩一郎の推理が冴える、多重人格殺人事件。現役の精神科医が挑んだ、本格派サイコ・ミステリー。


文体が、私のだいっ嫌いな「〜だ・〜た」連続仕様で、その時点で引く。嫌いなんだよ。この書き方。
台詞も言い回しが非現実的というか、古臭い。
嗚咽とかいちいち表現しなくていい。
というわけで、文体から好みじゃなかったんだけど。

話のほうもなんだかなぁ、でした。

こういう症例があるんだよ、とか、別に恥ずかしいことでも悪いことでもないから病院に行ってみよう、とか、そういう意味合いを強くしたいのなら話の筋としてこれはないんじゃないかな、とも思うし、結局のところ、精神科医の活躍は中途半端な感じもするし、なんともなあ。

とはいえ、二時間ミステリだと思って読めばありだと思う。


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パラダイス・クローズド THANATOS (汀 こるもの)

講談社 講談社ノベルス 2008年

【メフィスト賞(第37回)】周囲の者が次々と殺人や事故に巻き込まれる死神体質の美樹と、探偵体質の双子の弟・真樹。孤島の館へ向かった2人は館主密室殺人に遭遇。犯人は館に集まった者たちの中にいるのか、それとも双子の…? 美少年双子ミステリ。

面白いとは思う。テンポも悪くないし、挑戦的な態度も悪くない。
魚の薀蓄もありだと思うし(薀蓄を語るミステリは少なくないww)、密室で、孤島もので、館もので、双子もので、そんでもって嵐もので、というミステリにおけるお約束的シチュエイションをこれでもかと持ってきて、めっためたになぎ倒す感じも悪くない。
ただ、読みやすいけど読みにくい感じもするんだよなぁ。
たいしたトリックじゃないし、大方大体読みながらばれるであろうお約束ものが一向に暴かれずにちょっとうんざりした。地の文は嘘をついちゃいけないんじゃないのか。いや、そんなお約束はあってなきが如しか。
なんかこう、中途半端。キャラの活用の仕方が。
でもまあ、シリーズっぽいし、次に期待してみるか。

あと、あちこちに現実世界の作品が引用されてるんだけど(バトロワとか、キルビルとか、ゴメ、浦沢作品はほぼ未読なのでよく分からん。あと原作版ナウシカとか)引用されすぎて鬱陶しいww

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オトナの片思い

角川春樹事務所 2007年

誰かに恋したら、次にどうすればよかったんだっけ…。今時の大人たちの、愛しくて、切なくて、すごく気になる片思いのカタチ。今をときめく男女11人の実力派作家たちが紡ぎ出す、珠玉の恋愛アンソロジー。

石田衣良「フィンガーボウル」
栗田有起「リリー」
伊藤たかみ「からし」
山田あかね「やさしい背中」
三崎亜記「Enak!」
大島真寿美「小さな誇り」
大崎知仁「ゆっくりさよなら」
橋本紡「鋳物の鍋」
井上荒野「他人の島」
佐藤正午「真心」
角田光代「わか葉の恋」



もともとが料理系の雑誌に掲載されていた?みたいなので、どれも食に関する描写が美味しそう。そして、どれも短いので読みやすい。その分、消化不良みたいなところもなくもないけど、テーマが「片思い」であることを考えればこういうものだろう。両想いになってしまってはつまらないというか。

既知の作家さんが多く、しかも大半好みの人だったので(栗田さんやら大島さんやら)借りてみたけど、どの作品も美味しく読めた。片思いだけど、オトナなので、甘酸っぱい、という青臭さは感じない。切ないな、とか、やるせないな、というものもあるけれど、上手く折り合いをつけているというか。
大人になるって多分そういうことが上手になるんだろうなぁ。

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